《何屋 / 概要》
ラーメン屋。
札幌発祥の味噌ラーメンの名店が、横浜・野毛にひっそりと店を構えている。野毛エリアの中でも決してメイン通りではなく、知る人ぞ知るといった立地だ。平日の昼間はどこか閑散とした雰囲気を持つ野毛の路地にあって、この店だけが静かな存在感を放っている。訪問は平日夕方であったため、待ち時間なく入店できた。
《最寄駅》
横浜市営地下鉄・JR 桜木町駅
《外観・店内》

ピーク時間帯は行列ができるのか、整列用の誘導ロープが店頭に常設されている。店内はカウンター席とテーブル席の両方を備え、家族連れにも対応している。


《メニュー / 注文方法》

券売機で食券を購入するシステム。ラインナップは味噌・正油・塩・昔風しょうゆの4種。普通盛1,300円、大盛1,500円、ハーフ950円。トッピングやご飯ものも充実している。





《注文商品》
味噌ラーメン 1,300円



・スープ
豚骨一本で取られたスープに味噌を合わせ、ラードでコクを加えた構成だ。味噌の香ばしさと、それを受け止める豚骨スープの重厚な下支え。ラードが加わることで生まれる丸みとコク。中華鍋で一杯ずつ仕上げることによる、提供時の熱々の温度。そこに柚子胡椒のアクセントが加わり、スープは複数の層を持つ構造になっている。飲み進めるほどに輪郭が増す、底力のある一杯だ。

・麺
すみれが使用するのは、西山製麺すみれ専用麺「特製33丸麺」だ。
西山製麺は1953年、北海道札幌市で創業された老舗の製麺会社である。日本で初めて卵入り縮れ麺を開発した企業として知られ、札幌味噌ラーメンの発展に大きく貢献してきた。麺に卵を練り込むことで独特の黄色い色合いとなめらかな食感を生み出し、さらに手もみによる縮れを加えることで、濃厚なスープや具材がよく絡む麺を考案した。また小麦粉に多くの水分を加えてじっくり熟成させる多加水熟成製法により、伸びにくくコシのある仕上がりを実現している。現在、札幌市内のラーメン店の約3割で使われているとされ、札幌ラーメンに欠かせない存在だ。
実食すると、そのたまご麺ならではのなめらかさとコシが、濃厚な味噌スープと高い親和性を持っていることがよくわかる。細めの縮れがスープをしっかりと絡め、一口ごとに味噌の旨みを麺ごと口へ運んでくる。

・具材
チャーシューは厚みのある仕上がりで、表面にしっかりと焼き目がついている。スープを吸って柔らかくほどける。

メンマは太めにカットされ、食感がしっかりと残っている。

ワンタンはスープを含んでとろりとした仕上がりで、薄い皮が味噌の旨みをまとっている。

卓上の柚子胡椒を少量スープに溶かすと、柑橘の清涼感と胡椒の辛みが重厚な豚骨味噌スープの後味を引き締め、また違った表情を見せてくれる。
《入店時の状況》
平日(金)夕方。混雑はなく、スムーズに着席できた。
《備考》
新横浜ラーメン博物館への出店、そして卒業。すみれのご主人が横浜への恩返しとして、ラー博卒業後にここ野毛へ出店したのがこの「横浜店」だ。札幌以外では唯一の直営店舗であり、その意味でも訪れる価値が高い。2019年2月オープン。